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Introduction

番外編 -- CASIO FIVA-206VL の環境構築
Overview

ACPI のフルサポートという魅力に勝てず、 CASIO FIVA-206VL に FreeBSD 5.1-RELEASE を導入した。
既にメインとなる IBM ThinkPad s30 の環境も FreeBSD 5.1-RELEASE なので、 ここには CASIO FIVA-206VL 固有の設定についてのみメモを残す。
X の設定等、FreeBSD 4.8-RELEASE と同じ設定内容については記述しないので、 FIVAのペイジを参照。
カーネル再構築

まずはお約束なカーネルの再構築。
藤田さんの公開している パッチを適用し、カーネルコンフィグファイルを作成する。 オリジナルのGENERICGENERIC.hintsをコピーして、 カーネルコンフィグファイルとヒントファイルを編集する。
例によって不要なデバイスやドライバを削除するが、 サスペンド後で USB デバイスが正常に動作するための設定と、 音を鳴らす設定を追加する。
以下に現在使用中のカーネルコンフィグレーション概要を示す。

options PSM_HOOKRESUME Resume 時の HOOK 指定
options PSM_RESETAFTERSUSPEND Suspend 時のリスタート指定
device pcm サウンドデバイスの追加

hints fileでは フロッピー、シリアルポート、パラレルポート等を無効にし、 PC-Card スロットの IRQ を設定するための定義を追加する。
以下に現在使用中のヒントファイル概要を示す。

hint.fdc.0.disabled="1" フロッピードライブ無効
hint.sio.0.disabled="1" シリアルポート0無効
hint.sio.1.disabled="1" シリアルポート1無効
hint.ppc.0.disabled="1" パラレルポート無効
hint.cbb.0.irq="11" PC-Card スロット0のCard Bus用設定
hint.cbb.1.irq="11" PC-Card スロット1のCard Bus用設定
/boot/loader.conf

FreeBSD 5.1-RELEASE では NEWCARD が利用可能であるが、 FIVA の場合は割り込みを 11 に設定する必要がある。 また、サウンドデバイスとして t4dwave.ko をロードする必要がある。 そのため/boot/loader.confに以下の設定を追加する。

hw.acpi.pci.link.0.10.0.irq="11" PC-Card スロット0の割り込み指定
hw.acpi.pci.link.0.10.1.irq="11" PC-Card スロット1の割り込み指定
snd_t4dwave_load="yes" サウンドカードドライバのロード指定
hw.ata.wc="1" ハードディスクのライトキャッシュ有効化指定

/etc/sysctl.conf

ACPI による電源管理と Crusoe Longrun による電源管理を併用すると、 バッテリ駆動時に CPU 速度が最大(最悪) 1/4 になってしまうので、 acpi による CPU 速度の管理を無効にするために、/etc/sysctl.conf に設定を行う。
それ以外の設定として suspend switch(Fn + F3)や 電源スイッチを押した時の動作設定等も行う。

hw.atapi.cpu.economy_speed=8 バッテリ駆動時のCPU速度設定
hw.acpi.lid_switch_state=NONE ディスプレイを閉じた時は何もしない
hw.acpi.standby_state=S4 スタンバイは s4 状態に設定
hw.acpi.suspend_state=S4 サスペンドは s4 状態に設定
hw.acpi.power_button_state=S4 電源スイッチ押下時は s4 状態に移行
hw.acpi.sleep_button_state=S4 スリープボタン(Fn + F3)押下時は s4 状態に移行
hw.acpi.thermal.min_runtime=300
hw.acpi.battery.info_expire=30 電源状態の取得は CPU へ負荷がかかるので 30秒毎とする
謝辞

このペイジは、殆どが藤田さんのペイジの内容そのものです。 藤田さんのペイジがなければ、FIVA に FreeBSD 5.1-RELEAE の環境を構築 できなかったと言っても過言ではありません。 有用な情報を公開して頂き、本当にありがとうございました。


Last Update: Jan. 3 2005 Copyright © Mitzyuki IMAIZUMI 2002,2004,2005 All Rights Reserved,