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インストール

daemon


Introduction

最近のデスクトップマシンの殆んどはCD-ROMからのブートに対応しているので、 bootable CD-ROMをCD-ROMドライブに挿入して再起動すれば 何も考えずにFreeBSDのインストールを開始する事ができる。 しかし、ノートパソコンの場合はUSB接続のCD-ROMからブートできない場合や、 CD-ROMからはブートしてもインストーラがUSB接続のCD-ROMドライブを 認識できない場合もあるので、従来通りフロッピーディスクからブートして ネットワーク経由でインストールする方法を選ぶ。
Make bootdisks

まずはFreeBSDのインストール用起動ディスクを作成する。
FreeBSDのftpサイトから インストールしたいバージョン用の起動ディスクイメージファイルをダウンロードし、 フロッピーディスクに書き込む。 今回は4.8-RELEASEをインストールするので、 4.8-RELEASEのディレクトリから kern.flpmfsroot.flpをダウンロードする。
これらのファイルはイメージファイルと呼ばれる形式のファイルで、 通常のコピーコマンドでフロッピーディスクに書き込んでもブートできない。 unix環境であればdd(1)、Windows/DOS環境であれば toolsディレクトリからfdimage.exeを取得して 起動ディスクを作成する。
これらの事は起動ディスクイメージファイルのあるディレクトリに置かれている README.TXTに詳しく書かれている。 このドキュメントには、 他にもインストールする上で重要な事が書かれているので必ず読むようにする。
Boot

起動ディスクからパソコンを起動する。
kern.flpのディスクをFDドライブに挿入してPCの電源を入れれば FDDから起動する(筈)。 機種によってはBIOSの設定でBoot DeviceをFDDに指定する必要がある場合もあるが、 ThinkPad s30 の場合は設定が不要であった。
kern.flpから起動して暫くすると

Please insert MFS root floppy and press enter:

と表示されるので、mfsroot.flpのディスクに入れ替えて エンターキーを押せばブートが続行する。
Pre Install

ブートが完了したらインストールの開始。

Kernel Configuration Menu

この画面はハードウェアの問題等でカーネルの起動が途中で止まってしまう等の 問題を解決するために、 インストールで使用するカーネルの設定変更ができる画面だが、 s30の場合はデフォルトのままで問題なくインストーラが実行されるので、

Skip kernel configuration and continue with installation

を選択し、処理を続行する。
インストーラが起動したら以下の設定を行う。
  • PC-card
  • インストーラがPC-cardスロットを検出した場合に表示される質問で、 インストールにPC-cardを使用するかどうかをYes/Noで答える。 今回はPC-cardを使用しないのでNoを選択。

  • keymap
  • 日本語キーボードを使用してる場合はjapanese 106を選択

  • Custom
  • 好みの設定でインストールできるのでCustomを選択

  • Partition
  • 全てFreeBSDで使用するので全ディスクをFreeBSDに割り当てる
    Windowsやlinuxなど他のOSと共存させる場合は、 他のOSが使用しているパーティションを指定しない様に注意する。

  • Boot Manager
  • Multi bootとしないのでStandardを選択
    Windowsやlinuxなど他のOSと共存させる場合は BootMgrを選択し、 FreeBSD付属のブートマネージャを使用して 起動するOSを選択させる事もできる。

  • Label
  • 128Mをswapに割り当て、それ以外は/とする
    ディスクの割り当ては色々な考え方があり、 昔は/、/usr、/var、/homeをそれぞれ異なるディスクに割り当てるのが 一般的だったが、面倒なので全て同一ディスクにしている。

  • Distribution
  • デスクトップとして使用する予定なのでX Windowは必須。 カーネルのソースは必要だが、それ以外のコマンドのソースは不要なので X-Kern-Developerを選択。 ディスクに余裕があればX-Developerを選択し 全てのソースをインストールしても良い。 Portsは勿論インストールする。
    Make world を利用して 最新版の環境を構築する場合は各コマンドのソースも必要となる。 CVSupで取得できるがはじめから全コマンドのソースを インストールするのが楽で良い。

  • Media
  • 前述した通りUSB接続のCD-ROMは使えない可能性が高いので、 多少時間はかかるがftpインストールを選択。
    ftp siteはネットワーク的に近い所を選択するのが基本。 今回はftp6.jp.freebsd.orgとした。 s30の場合、インストール用のカーネルは内蔵NICを fxp0として認識するのでfxp0を使用する。 自宅のネットワークはIPv6対応ではないので IPv6コンフィグレーションは不要、 DHCPサービスを使用しているので DHCPコンフィグレーションはを選択。

ここまで設定したらcommitする。 後は自動でインストールされるのでお茶でも飲みながら待つ。 選択したDistribution、PCの性能やネットワークの状態にも依存するが、 大体30分〜1時間でインストールは終了する。

Post Install

基本的なインストールが完了したら以下の設定を行う。
ここでの設定の殆んどは/etc/rc.confに保存される。 インストール終了後に エディタで/etc/rc.confを編集する事で設定を変更したり、 /stand/sysinstallを使用して設定の変更をすることも可能。 設定の詳細は環境構築を参照。
  • Timezone
  • PCの内蔵時計は日本時間なのでUTCはNOを選択
    Timezoneは5(Asia)19(Japan)を選択

  • Network Service Menu
  • 後で設定変更できるが取りあえず以下の設定をする
    • NtpDate on
    • PCの時刻は正確に合わせておきたいので、ntpdateを使用する。 ntpserverはjapanを選択

  • Startup Services Menu
    • apm on
    • Auto-power managementサービスは有効にする

    • usb on
    • USB機器を使用するには必須

    • pccard on
    • PCカードを使用するには必須

    • linux on
    • linux用のバイナリがそのまま実行できるので、 linux用の様々な資産が使えて便利。 チェックするとpackagesのインストールが始まるので時間がかかる。

    • quotas off
    • 個人でしか使用しないノートPCなのでディスクの容量制限は不要。



Last Update: Jan. 3 2005 Copyright © Mitzyuki IMAIZUMI 2002,2004,2005 All Rights Reserved,